2008年11月17日月曜日

「およげ、たいやきくん」その2(補足)

まいにち まいにち ぼくらは てっぱんの
うえで やかれて いやになっちゃうよ
あるあさ ぼくは みせのおじさんと
けんかして うみに にげこんだのさ

はじめて およいだ うみのそこ
とっても きもちが いいもんだ
おなかの アンコが おもいけど
うみは ひろいぜ こころがはずむ
ももいろサンゴが てをふって
ぼくの およぎを ながめていたよ

まいにち まいにち たのしいことばかり
なんぱせんが ぼくのすみかさ
ときどき サメに いじめられるけど
そんなときゃ そうさ にげるのさ

いちにち およげば ハラペコさ
めだまも クルクル まわっちゃう
たまには エビでも くわなけりゃ
しおみず ばかりじゃ ふやけてしまう
いわばの かげから くいつけば
それは ちいさな つりばりだった


どんなに どんなに もがいても
ハリが のどから とれないよ
はまべで みしらぬ おじさんが
ぼくを つりあげ びっくりしてた

やっぱり ぼくは タイヤキさ
すこし こげある タイヤキさ
おじさん つばを のみこんで
ぼくを うまそに たべたのさ

こんなかんじでネガティブなメッセージは続いていく、享楽的・短絡的快楽の崩壊と、そして

要するに

「身の丈に合った」生き方をして無難に生きるのが良い。

長いものに巻かれろ。寄らば大樹のかげ。

繰り返す毎日が嫌でも、それが人生、良いのだ。身の程を知れ。

「出る杭は打たれる」おとなしくしていろ。あきらめろ。

運命には抵抗することはできない。従うしかない、というメッセージだろう。(たぶん)

「たいやきくん」は店のおじさんとサメから2回逃げている。

立ち向かうことをしない。とりあえず努力もせずに逃げて今まで上手くいっていた

そして最後に釣り針から逃げようとするが、3度目は逃げられなかった。

そして終焉を迎える。逃げっぱなしの主人公。安易な道をいつも選んで負け癖がついてしまっている

辛くても歓喜に満ちた最高にクールなたいやきになれば良いじゃないか。

苦しくても、なろうとする姿が美しいじゃないか。

曲が発表された1975年の世相が反映されていると思うが、

未だ亡霊のように、「赤字」のような価値観が徘徊している気がします。


くそくらえだ。





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障害者・地域支援センター作業所型ほっと館「ぷらすわん」で働いている「やまちゃん」です。